太郎坊宮(阿賀神社)とは?
太郎坊宮とは滋賀県東近江市小脇町にある神社です。
正式には阿賀神社というのですが、太郎坊宮(または、太郎坊さん)という名前の方で親しまれています。
太郎坊というのはこの神社を守護する天狗の名前です。
京都愛宕山の守護天狗も太郎坊という名前ですが、太郎というのは優れた男という意味合いがあるようで、そちらとは同一の存在ではないようです。
社伝では、鞍馬山の次郎坊天狗の兄に当たるとされています。
元々、この神社の鎮座する赤神山は霊山であり、修験道の修行の地でありました。
そのため、神仏習合やら修験道やらが混ざり合って、独特の趣きを持っています。
神社というより、聖地というような場所です。
聖徳太子や伝教大師最澄、源義経も参詣したとされています。
近江守護佐々木六角氏にも厚く信仰されていました。
太郎坊宮(阿賀神社)の御祭神は? ご利益は?
御祭神は天照大神の長男(次男説あり)、天忍穂耳命(アメノオシホミミ)です。
天孫降臨で有名な瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の父でもあります。
正式名称は「正哉吾勝勝速日天忍穂耳大神(マサカアカツカチハヤヒアメノオシホミミノオオカミ)」と言います。
「勝」という漢字が複数使われていることからもわかるように勝利を意味する名前です。
「まさに勝った!鮮やかに勝った!素早く勝った!」というような意味があります。
そのため、この神社のご利益は勝利と幸福を授けることとされています。
勝利に関係することからスポーツ選手らの参詣も多く、またパワースポットとしても知られるようになりました。
太郎坊宮(阿賀神社)境内写真
太郎坊宮遠景。
この3枚は神社の公式HPから拝借した写真ですが、田園風景の中を歩いていると、突然このような幻想的な景色に出会えます。
チベット仏教の聖地ラサを思わせますね。
霊山として祀られるのも納得な絶景です。
駐車場にあった看板。
神社の簡単な説明がされていてわかりやすいです。
ちなみに駐車場は複数あります。
昔はふもとにしか駐車場がなくてかなり長くて急な階段を登らなければならなかったのですが、今は整備されていて、中腹まで車でいけます。
私は中腹の方を選びました。
ちなみに本殿までふもとからだと約740段、中腹からだと約260段の階段を登ることになります。
中腹からの階段です。
この階段はまだゆるやかなほうです。
もっと傾斜がキツくて狭いところがあります。
手すりはありますが、体力がないとかなり息が上がります。
運動靴や動きやすい服装で挑んでください。
階段横にあった拝殿、神楽殿。
伝統のありそうな建物が階段の左右にいくつかありました。
なお、横道にそれるとハイキングコースも用意されています。
この神社の名物というべき夫婦岩の入口です。
幅80センチほどの岩の隙間を通ることになります。
長さは5メートルくらいですかね。
良い心の持ち主が願い事をしながら通ると叶うとされていますが、反対に悪い心の持ち主が通ると岩に挟まれると伝わっています。
天狗の棲家という言い伝えもあり、江戸時代には通らないほうがいいと言われたこともあったとか。
天忍穂耳命を祀る本殿です。
勝利と幸せを祈りましょう。
なお、本殿内は撮影禁止でこの位置からしか写真は撮れません。
本殿横からは東近江市の市街が一望できました。
毘沙門天像。
参拝順路の中には七福神の石像を始めとするたくさんのオブジェがありました。
このあたりは商売上手というか、宗教にアバウトな日本人の国民性を表していると言えるのかもしれません。
一願成就社。
心からの願いをひとつだけ叶えてくれるという社です。
順路の一部。
このような自然に囲まれた幻想的というか荘厳というか、心地よい空間が続く場所です。
天忍穂耳命の名前について解説されていた看板。
本当におめでたい名前というのがわかりますね。
神話的には息子に役割を譲っている神様なんですが……
太郎坊宮(阿賀神社)アクセスなど
住所:滋賀県東近江市小脇町2247
車で行く場合は名神高速道路八日市ICから10分程度です。
中腹に40台程度停められる広さの駐車場があります。
ふもとには10台程度停められる駐車場が分散しています。
神社に通じる参道の左右に停められるスペースがあり、そこに停めている車が多かったです。
公共交通機関を利用する方は近江鉄道「太郎坊宮前駅」を利用してください。
近くに大きな鳥居が見えます。
駅から参道へはすぐですが、山のふもとに着くまで15分程度歩く必要があります。
さらにふもとから本殿まで740段ほどの階段を登ることになります。
ぜひ、神聖な場所に足を運んで、勝利と幸福を祈ってください。
↓神社公式HP
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